マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古のスマホや電子部品など密輸出事案の摘発相次ぐ
- 2025/3/9 21:39
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は3月8日、着衣の下に隠す手口の密輸行為をターゲットとした水際対策の強化を講じて臨む中、前月(2月)28日から同月6日までの7日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘及び青茂イミグレーション施設で当該手口による密輸事案を11件摘発したと発表。
発見に至った密輸品の内訳は、中古CPU48個、中古スマートフォン212台、中古メモリ40個、中国白酒3本、紙巻きたばこ200本で、紙巻たばこ(1件)については中国本土からマカオへ持ち込み(密輸入)を図ったケース、その他10件はマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。
いずれのケースも税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の歩き方が不自然だったり、人混みに紛れるようとする不審な動きといった状況から税関職員が呼び止め、非接触型ボディスキャナーを使って詳細調査した結果、身体の腹や腰回りにラップで巻き付ける等の手段で着衣の下に隠した密輸品の発見に至ったという。

上述の11件の密輸事案に関与した男女11人は27〜71歳の中国本土居民、マカオ居民、香港居民で、全員を最高10万パタカ(約185万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。
一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、特に物品を着衣の下に隠す手口が目立っている。
税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。
