マカオ、今年7例目の輸入性デング熱感染確認…患者はミャンマー渡航歴ある地元女性

 マカオ政府衛生局(SSM)は4月10日午後7時すぎ、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例確認したと発表。マカオにおけるデング熱感染例出現は約1ヶ月ぶりで、今年(2025年)7例目。

 今回感染確認された患者はマカオ人の女性(45)で、3月28日から4月5日かけてミャンマーに渡航。マカオへ戻った当日に発熱、頭痛、筋肉痛等の症状が出現したため医療機関を受診したが、症状が持続したため9日に再び私立総合病院の鏡湖醫院の救急外来を受診した際、入院治療が決定。SSMの公衆衛生研究所による検査を経てデング熱Ⅳ型に感染していることが確認されたとのこと。目下、患者の容体は安定しており、患者と同住の家族に体調不良は出現していないという。

 同局では、患者の渡航歴、発症時間、検査結果を総合し、輸入性感染例と判断。患者のマカオの自宅(タイパ島にあるマンション「濠景花園(ノバタイパ)」の第29座)周辺をリスクエリアと位置付け、緊急的な蚊の駆除を行うとした。

 デング熱は蚊を媒介とする感染症。一昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、昨年は輸入性感染が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)、11月(12例)、12月(4例)の計39例、当地感染が10月(1例)、11月(8例)の計9例に上った。なお、昨年分に関して、10月以降に感染確認された輸入性事案の大半にマカオと相互往来が緊密な広東省中山市、仏山市、江門市滞在歴があった。今年は今回のケースを含めて輸入性のみ7例で、渡航歴はタイが2人、フィリピンが2人、ベトナムが1人、ブラジルが1人、ミャンマーが1人(今回)。

 マカオの人口は約68万人、人口密度は世界的にみてもかなり高い約2万人/平方キロ。最近は蒸し暑い雨季を迎え、蚊の発生しやすい状況となっており、同局が市民に対して域内及び外遊時の予防対策を呼びかけている。

マカオ外港フェリーターミナルに掲出されている外遊先でのデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=2024年8月本紙撮影

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