マカオ、2025年1Qのカジノ売上に占めるVIPルームの割合は25.0%…前年同時期から0.1ポイント縮小

 このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025年1〜3月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)を反映するVIPバカラ売上は前年同時期から0.5%増の144.57億パタカ(日本円換算:約2576億円)となったが、全体に占める割合は0.1ポイント縮小の25.0%にとどまった。

 今年第1四半期のカジノ売上は前年同時期から0.6%増の576.57億パタカ(約1兆0275億円)で、コロナ前2019年同時期からの回復率は75.9%。回復を牽引しているのはマス(平場)部門で、今年第1四半期のマスのによる売上は432.00億パタカ(約7698億円)となり、コロナ前2019年を10.9%上回った。

 近年、マカオにおいてはマス(平場)シフトが顕著で、直近6年連続で5割未満となっている。(参考:2024年24.1%←2023年24.7%←2022年24.1%←2021年32.8%←2020年43.5%←2019年46.2%)

 このほか、今年第1四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、2023年第1四半期以降は横ばいに。同年1月1日施行の改正カジノ法が施行によってテーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定されたことと関係しており、上記の数字はその上限値と一致する。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減という状況。今年第1四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、2022年第1四半期から変動なし。ただし、コロナ禍による経営難や法改正などによりサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、2021年末の42軒からは大幅減となっている。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

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