マカオ、覚醒剤の原料となる物質の密輸出に絡み男女3人逮捕
- 2025/4/26 20:39
- 社会・政治
マカオ司法警察局は4月23日、税関当局と合同で”アイス”と呼ばれる覚醒剤の原料となる物質の密輸出事案を摘発し、男女3人を逮捕したと発表。
同局によれば、同月21日夜、税関当局からマカオ半島北部に位置する中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションの出境口にある税関検査場で中国本土居民の女1人が所持していた”ビタミン”と書かれた4個の大きな袋に入っていた表示のない丸薬1800粒につき、麻薬・向精神薬の不法生産・販売・使用に関する法律で規定された禁制品に相当する可能性があるとする連絡が入ったとのこと。
これを受け、同局が捜査に着手。まず、当該物品がマカオ半島北区にあるトレーディング店に保管されていたことがわかり、同日深夜に税関当局と合同で立入検査を実施。店内にあった”ビタミン”と書かれた大きな袋11個の中に表示のない丸薬が3600粒入っていたほか、約2万8000パタカ(日本円換算:約50万円)の現金及び多くの無申告貨物を発見するとともに、店内にいたマカオ居民の男女各1人の身柄を拘束。
また、同局による検査で、当該物品が”アイス”製造の前駆物質である禁制品の”エフェドリン”を含むことが確認されたという。
その後の同局の捜査で、当該物品が衣服の名目で香港からマカオへ持ち込まれ、マカオのトレーディング店にいた男がこれをビタミンやダイエット薬に偽装し、上述の2人の女を運び屋に仕立て、不法用途で中国本土へ密輸を図ったことが判明。
同局では、ドラッグ製造に必要な設備・原料準備の罪で上述の男女3人を検察院送致するとともに、他に関与した人物の行方を追っているとした。
本件を受け、同局は市民に対し、薬品・ヘルスケア商品の購入や輸送において、その出所や禁制品が含まれないかどうかをしっかり確認することなど、注意を払うよう呼びかけた。
