マカオLRT半島北ルート3案示す―延伸前提
- 2014/6/28 10:02
- 産業・経済
マカオ政府インフラオフィスは6月27日、新交通システムマカオLRTのマカオ半島線北ルートについて、3つの走行ルート案、将来的な青洲方面への延伸を視野にした關閘駅の設置イメージなどを明らかにした。3案のうち最も短いルートで建設費17億パタカ(日本円換算:約217億円)、工期は6年という。7月1日から45日間、市内各所で公聴イベントを行い、市民の意見を集約する。
マカオ半島北ルートは外港フェリーターミナルと關閘(ボーダーゲート)を結ぶマカオ半島東北エリアにあたる。原案では住宅街で工場エリアにも近い馬場東馬路を通る高架線となっていたが、市民にとって利便性は高いものの、道路幅の制限などにより十分な大きさの駅舎が建設できない可能性があると指摘されたため、別案の検討を迫られたという。新案は沿岸部を通る沿海高架案と、原案と沿海案の中間にあたる労働節大馬路を通る労働節高架案。沿海高架案では住宅街から離れているため工事期間中の住民への影響は小さいものの、生活エリアから遠い。後者は住宅街の真ん中で、道幅の広い道路があり、黒沙公園に駅を建設できるスペースがあるという。3案の中で最も距離が短く、建設費が安いのは労働節高架案で、工期も6年を予想する。
關閘(ボーダーゲート)については、将来的に新イミグレーションの建設が予定されている青洲エリアへの延伸を考慮し、駅の設置位置を北側の高架部へ移動。イミグレーションビルと通路で直結する見通しだ。
なお、マカオ半島線は将来的に青洲から先、マカオ半島西側を通り媽閣駅と接続させ、環状線化する計画。