訪マカオ旅客の67%が中国本土旅客―依存度高まる

ここ半年、中国本土経済の減速、不動産市場の惨惨たる状況が伝えられる中、中国本土におけるマカオ旅行熱は全く影響がなく、旅客数は力強い伸びを示している。今年(2014年)1〜5月にマカオを訪れた旅客数の67%を中国本土からに旅客が占めた。しかし、単一市場への高い依存はリスクも高く、旅行業界では他地域からの旅客を増やす努力も必要との意見も聞かれる。

7月13日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。今年1〜5月にマカオを訪れた旅客数の国・地域別のトップ10は中国本土、香港、台湾、韓国、日本、フィリピン、マレーシア、タイ、シンガポール、インドネシアの順。このうち、中国本土からの旅客は15.8%増の861.7万人(のべ、以下同)となっている。昨年通年の増加率10.2%を大きく上回り、総旅客数に占める割合も昨年通年の63.5%から今年1〜5月には67%に上昇している。一方、香港からの旅客は昨年通年で4.4%下落、今年1〜5月も5.4%減の265.1万人となるなど下げ幅を拡大している状況。台湾からの旅客は微減傾向にある。韓国、日本は上昇傾向にあり、中でも韓国の伸びが大きい。マレーシア及びたいについては、マレーシア航空失踪事件やタイの政情不安の影響を受け、それぞれ大きく下落している。

中国本土からマカオへの旅客が中国本土経済の影響を感じさせない伸びを継続している理由については、人口が多く、距離が近いということが最大の理由として挙げられるが、特に今年は中国と東南アジア諸国との関係性悪化を背景に、旅行先を国内であるマカオへ変更する動きなども見られるという。

旅行業界関係者によると、台湾からの旅行者減に歯止めをかけたのは政府が積極的に宣伝を行った成果が大きいとし、政府に対して他地域への宣伝の拡大や海外旅行社との連携を求めていきたいとのこと。今後、台湾とマカオの間で新航空協議が締結される見通しで、台湾の格安航空会社(LCC)の就航による市場の活性化も予想されている。

観光客で賑わうマカオ歴史的市街地区のストリート(イメージ)=マカオ・大三巴街—本紙撮影

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