マカオ政府司法警察局は7月24日、少なくとも2年間に渡ってカジノ客に向けた高利貸しグループのメンバーで客の勧誘を行っていたとみられる中国・江西省出身の男1名を含む3名を逮捕したと発表。捜索により借用書24枚や他人名義のパスポート6冊などを押収し、逃亡したとみられる黒幕の行方などを追っている。
7月25日付地元有力紙「澳門日報」が伝えた。司法警察局によると、マカオ半島のリオホテルに近い昆明街のマンション、鳳凰台の一室に高利貸しグループメンバーと思われる人物が暮らしているとの通報を受け、24日朝に家宅捜索を行ったところ、借用書や他人名義のパスポートなどが見つかったことから、その場で3名を逮捕した。
調べによると、逮捕された3名は大型カジノで客を勧誘する高利貸し集団の手助けをするためマカオへ来たことを認めているという。また、このグループは2012年から逮捕現場となったマンションを拠点として高利貸しをスタート。カジノで客に対して高利の貸付けを持ち掛け、客がテーブルゲームで勝った際に1〜2割の利息を得ており、3名は利息の中から3割を報酬として受け取っていた。客が返済をできない場合、借用書へのサインとパスポートの預かりを要求していたという。
この高利貸しグループは不法入境者で構成されており、警察の目を逃れる目的があったものと思われる。司法警察局では、すでにグループの解体に成功したものとして、黒幕や逃走中のメンバーの行方を追っている。