本土検査で香港製「出前一丁」不合格もマカオはモーマンタイ

先日、中国国家質量監督検査検疫総局(AQSIQ)が日清食品の香港工場で生産されたカップ麺「出前一丁」3種について検査不合格結果を発表した。これについて、マカオ政府で食品行政を担当する民政総署は7月28日、不合格理由は未検疫の肉類成分が含まれていたためとし、中国本土への輸出手続き上の問題であり、食品の安全品質に起因するものではないとの見解を明らかにした。

「出前一丁」は日清食品の1968年に発売されたロングセラーの人気商品で、香港でも1985年から現地生産がスタートしている。マカオ及び香港では日本製、香港製の商品がともに流通しており、香港製は日本未発売のオリジナル商品ラインナップも豊富。中国本土でも人気が高く、マカオや香港を訪れた際に、土産として購入する人も多い。

日本で7月25日に明らかになったニチレイフーズ社製のレトルトカレー「新宿カレー」の未殺菌商品が出回り、回収騒動となっている問題について、民政総署はマカオの食品関連企業に対して注意を促すとともに、職員を市内に派遣し、輸入記録などの確認作業を行ったとしている。現状、マカオでの同商品の流通は確認されておらず、日本当局と連携をしながら、事態の把握に務め、必要に応じて措置を講じる考え。

マカオでは中国産食品を中心に品質に対する不安が広がっており、民政総署を中心に、正確な情報の把握と普及が進められている。

マカオのスーパー店頭に並ぶ香港製「出前一丁」(資料)―本紙撮影

マカオのスーパー店頭に並ぶ香港製「出前一丁」(資料)―本紙撮影

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