MCE利益21%減ー第2季業績
- 2014/8/8 12:10
- 産業・経済
マカオのカジノライセンス持つカジノ六社の一角で、シティ・オブ・ドリームズ マカオなどを運営するメルコ・クラウン・エンターテインメント(以下、MCE)は8月7日、今年(2014年)第2季の財務監査前業績を発表。純売上は前年同期比7%減となる12億米ドル(日本円換算:約1,221億円)で、ローリングチップ売上の下落が主要因。
第2季の調整後プロパティEBITDAは11%減の3.136億ドル(約319億円)となり、総体ローリングチップベット及びローリングチップウィン率が低下したことによる。しかし、マスゲーミング(平場)部門は成長しており、全体のマイナス分を打ち消す効果があったとしている。
米国会計基準に基づくMCEに帰属する当期純利益は21%減の1.436億米ドル(約146億円)。当期純損失に占める非支配持ち分は1,700万米ドル(約17億円)で、スタジオ・シティとシティ・オブ・ドリームス マニラに関するもの。
MCEのローレンス・ホー共同会長兼CEOによると、グループ傘下のシティ・オブ・ドリームズ マカオのマスゲーミングテーブルによる売上は前年同期比38%増で、第2季業績安定化に寄与したとコメント。グループでは継続してゲーミングテーブルと客室の最適か戦略を推し進めていくとし、今後より多くのカジノテーブルをシティ・オブ・ドリームズ マカオへ集中させる方針を明らかにした。また、最近同リゾート2階に新たにフード・エンタテインメント施設をオープン、今後も2016年にかけてラグジュアリーリテール区画を増築する計画もあり、吸引力の向上と客層の拡大を図りたいとしている。
今後の開業計画については、フィリピンのシティ・オブ・ドリームズ マニラが間もなく開業日程を発表できるだろうとしたほか、同社がマカオのコタイ地区で手がける2番目の大型プロジェクトとなるスタジオ・シティは2015年中予定とのこと。
MCEは取締役会で5億米ドル分の自社株買い付けを行うことも発表。余剰金については適宜自社株買い付けや現有事業の運転資金、将来的な発展のために充てるなど、柔軟性を持たせた運用をしていくとしている。