マカオカジノ大手ギャラクシーG、過去最高業績ー14年上半期

ギャラクシーマカオなどを運営するカジノ運営大手のギャラクシーエンタテインメントグループ(銀河娛樂集團有限公司)は8月19日、今年(2014年)第2季の業績発表を行った。同社の上半期の売上は前年同期比25%増の384億香港ドル(日本円換算:約5,084億円)、調整後EBITDAは26%増の73億香港ドル(約967億円)、株主に帰属する純利益(NPAS)は29%増の60億香港ドル(約794億円)となり、いずれも過去最高を記録。

旗艦施設のギャラクシーマカオの好調がグループを牽引。ギャラクシーマカオの上半期売上は前年同期比38%増の250億パタカ(約3,310億円)、調整後プロパティEBITDAは35%増の54億香港ドル(約715億円)。スターワールドホテルについても売上は7%増の123億香港ドル(約1,629億円)、調整後プロパティEBITDAは9%増の19億香港ドル(約252億円)だったが、VIPカジノのネットウィン率が過去最低となったことが原因で第2季の調整後EBITDAは7%減の8.22億香港ドル(約109億円)となった。

同社の呂志和主席は、W杯の影響により6、7月のVIPゲーミングマーケットが落ち込んだが、マカオのゲーミングマーケット全体が踊り場と判断するのは尚早との考えを示した。6月と比較して7月は数字を戻していること、マカオを訪れる旅客数が右肩上がりで増えており、施設の充実も進んでいることなどを挙げ、長期的にみて成長マーケットであることは変わらないとしている。また、フランシス・ロイ副主席も、マカオが世界的で最も魅力ある投資先であることは変わらないと自信をみせた。

今後の計画については、ギャラクシーマカオの第2期プロジェクトが2015年上期に竣工する見通し。また、同リゾートの第3期、第4期計画についても今年中の着工を目指して準備を進めているという。先に買収を完了したギャラクシーマカオに隣接するグランドワルドホテルについては、マスマーケット向けの施設として2015年初頭にもリニューアルオープンするとのこと。

周辺地域についてはコタイ地区に隣接する珠海市・横琴新区の2.7平米の土地にリゾート施設を建設する計画があり、総工費は100億人民元(約1,671億円)程度を見込む。その他、アジアを中心にビジネスチャンスを模索するとしたが、日本のカジノ市場に関する具体的な発表はなかった。ギャラクシーエンタテインメントは今年3月にフランシス・ロイ副主席が東京、大阪、沖縄の名を挙げ、進出に意欲を示している。

記者会見に臨むギャラクシーエンタテインメント社首脳陣。中央左:呂志和主席、中央右:フランシス・ロイ副主席—本誌撮影

記者会見に臨むギャラクシーエンタテインメント社首脳陣。中央左:呂志和主席、中央右:フランシス・ロイ副主席—本誌撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府財政局が11月22日に公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜10月…
  2.  マカオ特別行政区政府民航局(AACM)は11月22日、同局と中国(本土)民用航空局、香港特別行政…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  4.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  5.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun