マカオ衛生局、エボラ出血熱対策演習実施

西アフリカで伝染病のエボラ出血熱が猛威を振るう中、マカオ政府衛生局は8月22日、複数の政府部門と合同による対策模擬演習を外港フェリーターミナルと山頂医院で実施した。マカオでは今年(2014年)7月末からエボラ出血熱の水際対策措置を導入している。

今回の演習では、4日前に西アフリカのエボラ出血熱流行地を出発し、妻と子供とともに香港国際空港を経由して海路でマカオ外港フェリーターミナルへ到着したという家族をモデルとした。外港フェリーターミナルの検疫担当官が体温検査で夫役の男性1名の発熱を確認、ただし同行の妻と子供には症状が見られないという状況。発熱症状の見られた夫役がエボラ出血熱ウイルスの潜伏期間とされる21日以内に流行地に滞在していたことから感染が疑われる事例とみなし、妻と子供をその密接接触者と認定。その後、水際対策措置に沿って疾病予防センターに通報され、防護服を着た消防隊員が隔離フロアのある山頂医院へ搬送。病院では血液サンプルの採取、同サンプルの分析を行う公共衛生研究施設への安全な移送などを行った。

衛生局、消防局、税関、新聞局、海事・水務局の政府職員ら約68人が参加した今回の演習は予定より1時間早い約2時間で順調に終了したという。

防護服を着た消防局員により外港フェリーターミナルから山頂医院へ搬送される患者役(写真:新聞局)

防護服を着た消防局員により外港フェリーターミナルから山頂医院へ搬送される患者役(写真:新聞局)


山頂医院の隔離病棟から血液サンプルを研究機関へ移送するシーン(写真:新聞局)

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