マカオで今年初の域内デング熱感染を確認
- 2014/8/31 13:33
- 社会・政治
マカオ政府衛生局は8月30日、今年初めてマカオ域内で感染したデング熱感染症例が1件見つかったことを明らかにし、市民に対して予防措置を講じるよう呼びかけている。デング熱は蚊を媒介にしてデングウイルスの感染により起こる急性の熱性感染症で、発熱、頭痛、筋肉痛、皮膚の発疹などが主な症状。
患者はマカオ半島の連勝街に住む82歳の女性で、8月17日に高血圧で鏡湖病院に入院。入院中の8月24日に発熱や発疹などの症状が見られたため検査を実施したところ、デング熱2型に感染しているあることがわかった。女性は発病前の2週間はずっとマカオ内に滞在していたといい、毎日カモンエス公園に散歩に出かけていたという。患者の行動履歴や検査結果などから、マカオ域外で感染した輸入性のものではなく、マカオ域内における感染と認定された。なお、患者は熱も下がり、経過は安定しているという。マカオでは今年(2014年)に入ってから6件のデング熱感染症例が見つかっているが、いずれも輸入性のものだった。
マカオ衛生局では、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジアや広東省を訪れる際は単色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。また、デング熱と疑われる症状が出た場合、すぐに医師の診断を受ける必要があるとし、マカオの医療機関では無料のデング熱診断を行っている。
今年は日本でも東京都や埼玉県で約70年ぶりに国内デング熱感染症例が見つかっている。