マカオ政府博彩監察協調局は9月1日、今年(2014年)8月の月間カジノ売上が前年同月比6.1%減となる288.76億パタカ(日本円換算:約3,771億円)だったことを発表。月次では約5年ぶりの前年割れとなった6月以降3ヶ月連続の前年割れとなった。
金額ベースでは前月実績の284.15億パタカ(約3,711億円)から1.6%の小幅増となった。また、1〜8月の累計では8.1%増の2,503.77億パタカ(約3兆2,697億円)と一桁ながら伸びを維持できている。
今年6、7月のカジノ売上が前年割れとなった際、W杯の開催が最大の要因とされてきた。W杯も終了し、中国の夏休みシーズンで旅客も増える8月のカジノ売上について、マーケットでは再び上向くか前年並みに戻すとの期待もあったが、結果的には過去2ヶ月を上回るマイナス幅を記録した。
7月1日からトランジット滞在制度を利用したマカオ入境に対する制限が強まったことで、この制度を利用して中国本土とマカオの間を頻繁に往復してVIP顧客をエスコートする仲介人の活躍が難しくなったこと、中国本土で汚職に対する取り締まりが強化されたことなどが8月の数字に影響を及ぼしているものとみられる。