カジノ高利貸しとトラブルの男女を相次ぎ救出—マカオ警察
- 2014/9/6 11:04
- 社会・政治
マカオ治安警察局は9月5日、カジノ高利貸しから金を借りて返済不能となった中国本土出身の男女各1名を救出したと発表した。このうち、男性客はカジノ内で高利貸しと口論となったところを警察が介入、女性客はマカオ半島中心部のホテル客室に監禁されていた。警察はそれぞれの事案に関わった高利貸しメンバーを拘束し、事情を聞いている。
男性客は中国・湖南省出身の30歳で、自称ビジネスマン。拘束された高利貸しメンバーは広東省出身の27歳の自称無職、湖南省出身の30歳の自称無職無職で不法入境者、同じく湖南省出身で30歳の自称ゲーミングチップ金融業の3名の男性。
9月5日午前10時頃、カジノ内で客と高利貸しメンバーが言い争いをしているところに警察が介入した。客によると、同日早朝に高利貸しから10万香港ドル(日本円換算:約136万円)を6千香港ドル(約81,000円)の利息で借り入れ、バカラゲームで勝った金額の中から返済をするとして身分証を高利貸しに預け、借用書にサインしたという。バカラゲームを通じて2万香港ドルを返済したが、資金を使い果たした後、高利貸しが残額の返済を求めたことで、言い争いに発展したという。
女性客は中国・重慶市出身の50歳で、自称無職。拘束された高利貸しは中国パスポートを持つ43歳の自称無職の男性。
9月2日午後11時半頃、女性客はマカオ半島新口岸エリアのホテル近くで高利貸しから声を掛けられ、バカラで勝った金額の中から15%を利息とする約束で10万香港ドルを借り入れた。その後、高利貸し2名が見張りをする中、女性はバカラを通じて4万香港ドルを返済。しかし、3日の正午過ぎになって、高利貸しが女性客に対してゲームをストップするよう伝え、残りの6万4千香港ドル分の香港ドル分のチップを持ち出し、女性をホテルの客室に監禁した。監禁された女性は隙を見て友人にショートメッセージを使って助けを求め、友人の男性がマカオ治安警察に通報し、現場に駆けつけた警察によって客は救出、その場にいた女性の身分証や借用書を所持する高利貸し1名を拘束した。見張り役をしていたもう1名の高利貸しは逃走中。
マカオでは非合法な高利貸しグループが暗躍しており、返済不能に陥ったと客を監禁するなどの事件が後を絶たない。