マカオのバス運転士受難、乗客による殴打事件相次ぐ

マカオで公共バスサービスを展開する新福利(Transmac)社の陳曉陽社長が10月21日に記者会見を開き、今月19日に発生した乗客によるバス運転士殴打事件の経緯説明を行った。乗客と新福利バス職員との揉め事は近年増か傾向にあり、職員がケガを負った事案が今年(2014年)に入って9件あったという。

10月22日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。陳社長によると、乗客とバス会社職員の揉め事の原因はバスの待ち時間の長さや混雑が原因で乗客による不満が高まっていることが要因との見方を示した。マカオのバス事業は当局による許認可制のため、ルート、運行本数、車輌のサイズなどをバス会社側で自由に調整できず、同社では再三にわたって当局に対して需要の高い路線の増発などを要望しているが、慎重に検討するなどの理由で未だ認可を得られていないという。

さらに、マカオのバス利用者は1日あたり50万人を超え、バス会社の努力だけでは根本解決できない問題もあることから、時差通勤の推奨やノンピーク時間帯のみ割引料金を導入するといった例を挙げ、政府に対して一歩踏み込んだ施策を講じるよう訴えた。

黄色と紺色のツートンカラーが目印となる新福利の路線バス(資料)=セナド広場前にて

黄色と紺色のツートンカラーが目印となる新福利の路線バス(資料)=セナド広場前にて

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