マカオ政府博彩監察協調局は11月4日、今年(2014年)10月の月間カジノ売上が前年同月比23.2%減となる280.25億パタカ(日本円換算:約3,983億円)だったことを発表。月次では約5年ぶりの前年割れとなった今年6月以降5ヶ月連続の減少で、10月の下げ幅が最も大きかった。
昨年(2013年)10月のカジノ売上が単月過去最高となる364.77億パタカ(約5,184億円)を記録していたこともあり、マカオのカジノライセンスの対外開放後、リーマンショック時に記録した17%を超える最大の下げ幅となった。
金額ベースでは前月実績の255.64億パタカ(約3,633億円)から約9.6%の上昇。なお、1〜10月の累計では2.3%増の3,039.67億パタカ(約4兆3,201億円)と辛うじて前年同期比でプラスを維持できている。
7月1日からトランジット滞在制度を利用したマカオ入境に対する制限が強まったことで、この制度を利用して中国本土とマカオの間を頻繁に往復してVIP顧客をエスコートする仲介人の活躍が難しくなったこと、中国本土で汚職に対する取り締まりが強化されたことなどが6月以降の数字に影響を及ぼしているものとみられる。
なお、マカオを訪れる中国本土からの旅客数は6月以降も順調に伸長している。