第61回マカオGP閉幕 観客動員数8万人 小売業への波及効果も
- 2014/11/17 7:26
- 産業・経済
11月13日から4日間にわたって開催された、マカオにとって年に一度のモータースポーツの祭典「サンシティグループ第61回マカオグランプリ」が16日夕方、無事閉幕した。マカオグランプリ委員会によると、4日間の観客動員数は約8万人で、60周年の記念大会で2週6日間の変則日程となった昨年との比較はできないが、同日程で開催された一昨年と比較して11.1%増となっている。
16日午後3時半から行われたメインレース「サンシティグループF3マカオグランプリ」には日本人レーサー3名が出場。最高位は山下健太(トムス)の9位、高星明誠(B-MAXレーシング)は18位、金丸悠(カーリン)はスタート直後のクラッシュでリタイアとなった。優勝はスウェーデンのフェリックス・ロゼンクビスト(ミュッケ)、同レース31年ぶりの女性レーサーとして参戦したタチアナ・カルデロン(ミュッケ)は13位。
地元メディアの報道によると、マカオグランプリ開催期間中、中国本土とマカオを結ぶ主要出入境施設、關閘ボーダーゲートの混雑が目立ち、通関に要する時間はマカオ側だけで最大1時間以上になったと模様。また、關閘ボーダーゲートのタクシー乗り場、カジノ行きシャトルバス乗り場でも長蛇の行列が続いたという。マカオ半島の観光名所、聖ポール天主堂前に近い土産物店では、客足は普段の週末の2、3割増で、1人で800パタカ(日本円換算:約1万2000円)以上購入する客も多かったとのこと。市内中心部のアパレル店では、客層は地元マカオと中国本土が半々、ダウンジャケットとスニーカーの売れ行きが好調で、客単価は約2000パタカ(約2万9000円)だったという。マカオタワー前の西灣湖広場で開催中のマカオフードフェスティバルについても、売上は昨年を上回っているという。小売関係者は、街全体がグランプリの華やかなムードに包まれたこともあってか、財布の紐が緩いようだと語る。
一方で、マカオグランプリは市街地レースとなることから、期間中は市内各所で交通規制が敷かれ、マカオの路線バスの半数以上で迂回運転やルートの短縮などが実施されるなど、市民生活には大きな支障も出た。毎年の恒例行事で、マカオ市民は不便に慣れているともいえるが、人口増、観光客の増が続いている中、今年の混雑は特にひどかったとの声も聞かれた。