頭突き強盗の不法滞在中国人逮捕 マカオの公園でひとり歩きの女性襲う

11月14日午後10時頃、マカオのビジネス街、新口岸・皇朝地区にある宋玉生公園内をひとりで歩いていた女性が突然後方から現れた男の頭突きを受け、およそ1万4000パタカ(日本円換算:約20万4000円)相当の金品の入った鞄を奪われる事件が発生した。
女性はひるまずに男に立ち向かい、鞄を取り返そうともみ合いとなったという。その際、ちょうど近くを私服警官が通りがかり、2人のもみ合いを止めに入ろうとしたところ、男は盗んだ鞄を置いて逃走したという。警察官がすぐに男の後を追い、長崎街付近の路上で逮捕した。なお、女性は頭部を負傷し、救急車で病院へ搬送された。

警察の発表によると、被疑者は王(ワン)、中国本土出身の44歳で、不法入境者だったことも判明した。また、男の所持品からはハンマー1本、ナイフ1本、カッターの刃3枚が見つかったという。男は傷害、強盗などの罪で送検済み。

マカオは24時間営業のカジノが市内におよそ35箇所あり、深夜でもネオンが煌めく不夜城というイメージが強い。実際、カジノが多く集まるエリアは深夜でも明るく、人通りも多いが、今回事件が起きた場所はビジネス街に位置するため、事件発生時間帯の夜10時頃は暗く、人通りも少ない。

頭突き強盗は広東語で「扑頭黨(ボックタウドン)」と呼ばれ、中にはヘルメットをかぶって犯行に及ぶ者などもいるとのこと。中国本土では、この手口でATMで現金を引き出しているところを狙われた事件などが発生しているという。

マカオのビジネス街、新口岸・皇朝地区にある宋玉生公園(資料)—本紙撮影

マカオのビジネス街、新口岸・皇朝地区にある宋玉生公園(資料)—本紙撮影

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