カジノ業向けが最大 海外からマカオへの直接投資16%増 13年

マカオ政府統計調査局は11月17日、昨年(2013年)の海外(中国本土、香港、台湾含む)からマカオへの新規直接投資が前年比16%増となる361億パタカ(日本円換算:約5290億円)に達したことを明らかにした。増加の理由として、外資企業がマカオで得た利益を再投資している状況が見受けられるという。

投資先では、ゲーミング(カジノ)業向けが278億パタカ(約4074億円)で、全体の約77%を占めた。銀行及び証券業が35億パタカ(約513億円)で9.7%、ホールセール及びリテール業が13億パタカ(約191億円)で2.8%と続く。投資元の所在国・地域では、ケイマン諸島が134億パタカ(約1963億円)、英領ヴァージン諸島が114億パタカ(約1670億円)、香港が74億パタカ(約1084億円)。ケイマン諸島、英領ヴァージン諸島はタックスヘイブン(租税回避地)として知られ、海外企業が本社登記地として利用することも多い。マカオに対する直接投資を行った企業数は2430社。

昨年、海外からマカオへの直接投資による収入は前年比31%増の789億パタカ(約1兆1558億円)に達した。中でも、ゲーミング業では利益が増加したため、収入は過去最高となる39%増の556億パタカ(約8145億円)を記録した。

海外からマカオへの累計直接投資は24%増の1894億パタカ(約2兆7744円)。このうち、ゲーミング業向けが32%増の1148億パタカ(約1兆6817億円)。

なお、昨年のマカオ企業による海外向けの直接投資は64億パタカ(約938億円)で、資金流入が流出を297億パタカ(約4351億円)上回った。

マカオ企業による海外への累計直接投資は54%増の145億パタカ(約2124億円)。このうち、ゲーミング業によるものが58%増の98億パタカ(約1436億円)、ホールセール及びリテール業が56%増の40億パタカ(約586億円)。

外資系ゲーミング企業による大型IR(統合型リゾート)施設の建設が相次ぐマカオ・コタイ地区(資料)—本紙撮影

外資系ゲーミング企業による大型IR(統合型リゾート)施設の建設が相次ぐマカオ・コタイ地区(資料)—本紙撮影


2012〜13年にかけてオープンした3つのホテルと2つのカジノを含む大型IR(統合型リゾート)施設のサンズコタイセントラル。現在、4つ目のホテルとなるセントレジス棟の増築を進めている—本紙撮影

2012〜13年にかけてオープンした3つのホテルと2つのカジノを含む大型IR(統合型リゾート)施設のサンズコタイセントラル。現在、4つ目のホテルとなるセントレジス棟の増築を進めている—本紙撮影

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