台湾の電子システム及びゲーミング関連機器機器製造企業フィリッチ(伍豐科技)が、西アジア北端に位置するグルジア(ジョージア)の首都トビリシに新カジノ建設を計画しているエクスプレス・ウェルス・エンタープライズ(Express Wealth Enterprise、以下EW社)株の31.6%を6.9億台湾ドル(日本円換算:約26億円)で取得することを発表。11月21日付マカオ有力紙「澳門日報」が台湾・中央社電を引用して伝えた。
EW社はマカオでシティ・オブ・ドリームズなどのカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設を運営するメルコ・インターナショナル(新濠國際)が42.7%のシェアを持つ筆頭株主。今回の株取得により、フィリッチは第2位株主となる。その他、台湾のディベロッパーのリッチ・ディベロップメント(力麒建設)が15.3%、グルジアのオズ・ゲーミング(Oz Gaming)が2%、その他投資家が8.33%のシェアをそれぞれ持つという。
フィリッチによると、EW社の新カジノはアラブコンソーシアムのダビグループが2016年第1四半期開業を目指して工事を進め得ているホテルに近い位置にあり、中東、トルコ、欧州からの旅客をターゲットにするという。カジノにはスロットマシン300代、VIPゲーミングテーブル15台、マスゲーミングテーブル45台を設置する計画。フィリッチではスロットマシンすべてを自社で受注したい考え。
グルジアは1991年にソ連から独立した国家で、北でロシア、南でトルコに国境を接する。人口約430万人、面積約7万平方キロ。今年(2014年)10月にマルグベラシビリ大統領が来日した際、国名呼称をジョージアに変更するよう日本政府に要請。日本政府も前向きに検討する姿勢で、関連法の改正を経て2015年から正式に呼称変更が実現される見通し。