調査対象全業種で平均月給高い伸び マカオの好景気と人材不足反映=14年Q3統計
- 2014/11/26 7:42
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は11月24日、今年(2014年)第3四半期の人材需要及び給与調査結果を発表した。
マカオの主要産業の1つ、ホテル業のフルタイム従事者数は前年同期比2.6%増の4万5584人となり、総就業人口39万2100人(7-9月)の11.6%を占めた。ホテル業従業員の9月末の平均月給は10.6%上昇の1万5750パタカ(日本円換算:約23万2600円)。相次ぐホテルの開業や高い客室稼働率を維持する中、ホテル業の人材不足も深刻化しており、空きポジションは619増の2711となった。
今回の調査対象となったその他のすべての業種で平均月給の上昇がみられ、飲食業が8.4%増の8860パタカ(約13万800円)、製造業が13.4%増の9650パタカ(約14万2500円)、電気・ガス・水道生産供給業が7.8%増の2万7790パタカ(約41万300円)、銀行業が2万3070パタカ(約34万700円)、託児サービス業が10.3%増の1万1800パタカ(約17万4200円)、介護サービス業が7.7%増の1万1410パタカ(約16万8500円)となっている。
なお、今年第3四半期の就業者全体の平均月給は1万3000パタカ(約19万2000円)で、マカオ居民(マカオ居留権保有者)に限ると1万5600パタカ(約23万400円)。マカオでは慢性的な人材不足にあり、高待遇による人材獲得合戦が繰り広げられている状況。転職を繰り返しながら役職と給与の同時アップを狙う「ジョブホッパー」と呼ばれる若者も目立つ。また、経営体力に乏しい地元中小企業から、より高待遇のカジノ関連企業や外資系ホテルなどへ転職する中高年も多い。