マカオの駐車場取引価格2年ぶり下落=カジノ売上6ヶ月連続前年割れ、投資意欲に影響か

マカオの月次カジノ売上が今年(2014年)6月以降、6か月連続で前年割れとなっている中、住宅価格は踊り場に、ここ2年間急上昇を続けてきた駐車場価格は下落に転じているという。

12月9日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。マカオの駐車場専門不動産仲介業者、車位皇の陳力旗社長によると、カジノ売上の減速に伴い、投資家の様子見ムードが強まっているという。直近1ヶ月で駐車場価格の下落も進んでおり、オーナーが希望する売り出し価格の1割引で取引が成立する状況という。また、取引件数についても3割減だという。

駐車場価格の下落要因について、カジノ売上の下落のほか、最近になってマカオとの通関24時間化が発表された広東省・珠海市横琴新区のマンション投資のための頭金作り、駐車場取引市場が短期的に落ち着くとの見方が広がっていることなどが挙げられるという。

一方、マカオ政府による公共駐車場料金の値上げ観測、マイナー熱の高まりを受けた需要の増などを背景に、駐車場の賃貸マーケットは依然として上昇傾向が続いているという。直近の平均上昇率は25%、一部では30〜40%の値上がりとなっている場所もあるという。駐車場価格が下落し、今後も賃貸価格の上昇が続くと見られる中、駐車場投資による回収率はアップすると予想される。

人口密集地にあたるマカオ半島の駐車場賃貸価格は月極でおよそ2500〜3000パタカ(日本円換算:3万8000円〜4万5000円)、新興住宅街のタイパ島では2000パタカ(約3万円)前後となっている。

マカオ半島の中心エリア(写真はイメージ)—本紙撮影

マカオ半島の中心エリア(写真はイメージ)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun