人民解放軍マカオ進駐15年=司令官「マカオの安定に寄与」

中国人民解放軍マカオ進駐15周年の記念式典が12月9日午前、マカオ・タイパ島の人民解放軍駐マカオ部隊タイパ駐屯地講堂で開催され、崔世安マカオ行政長官、軍及び中央政府関係者らおよそ500人が主席した。

人民解放軍駐マカオ部隊司令官の王文大佐が進駐後15年間の総括を行い、マカオの安定に寄与できたとし、今後も長期的繁栄に向けた貢献を続けていくとの抱負を語った。崔世安マカオ行政長官は、祖国の強大なバックアップを得て、偉大なる「一国二制度」の実践を全力で推進し、マカオの総合力を高めていきたいと述べた。

人民解放軍駐マカオ部隊はマカオがポルトガルから中国へ返還された1999年12月20日にマカオへ進駐。主にマカオの防衛及び治安維持を目的としており、陸軍を中心とした約1000人の隊員で構成されている。

人民解放軍駐マカオ部隊の本部はマカオ半島新口岸地区、駐屯地はタイパ島にあり、これらの軍用地はマカオ政府が無償提供している。ただし、人民解放軍のマカオ駐留にかかる費用はすべて中央人民政府が負担することが駐軍法で規定されている。中華人民共和国兵役法はマカオを対象外としており、マカオ住民(マカオ居留権保有者)が人民解放軍駐マカオ部隊に入隊することはできない。

人民解放軍は1997年の香港返還時にも当地へ進駐している。人民解放軍のマカオへの進駐について、住民の受け止め方はそれぞれだが、マカオの日常生活の中で、人民解放軍の存在を意識することはほとんどないというのが現状。駐屯地の一般開放イベント、青少年向けのサマーキャンプ、公益活動等を通じ、しばしばマカオ住民との交流の機会が持たれている。

人民解放軍駐マカオ部隊タイパ駐屯地で開催されたマカオ進駐15周年祝賀式典=12月9日、マカオ・タイパ島(写真:GCS)

人民解放軍駐マカオ部隊タイパ駐屯地で開催されたマカオ進駐15周年祝賀式典=12月9日、マカオ・タイパ島(写真:GCS)


人民解放軍マカオ進駐15周年祝賀式典で挨拶を述べる崔世安マカオ行政長官=12月9日、マカオ・タイパ島(写真:GCS)

人民解放軍マカオ進駐15周年祝賀式典で挨拶を述べる崔世安マカオ行政長官=12月9日、マカオ・タイパ島(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は4月9日、マカオ半島北西部の筷子基(ファイチーケイ)エリアの路上で女子高校生(…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月10日午後7時すぎ、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1…
  3.  マカオ治安警察局は4月9日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設カジノのトイレで拾ったゲー…
  4.  このほどマカオ科学館が公表した昨年(2024年)の年次報告によれば、昨年の入館者数が前年から8.…
  5.  マカオ治安警察局では、自動車の運転者と歩行者の安全を確保するため、マカオ境内の各所でキックボード…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun