人民解放軍マカオ進駐15年=司令官「マカオの安定に寄与」
- 2014/12/10 9:55
- 社会・政治
中国人民解放軍マカオ進駐15周年の記念式典が12月9日午前、マカオ・タイパ島の人民解放軍駐マカオ部隊タイパ駐屯地講堂で開催され、崔世安マカオ行政長官、軍及び中央政府関係者らおよそ500人が主席した。
人民解放軍駐マカオ部隊司令官の王文大佐が進駐後15年間の総括を行い、マカオの安定に寄与できたとし、今後も長期的繁栄に向けた貢献を続けていくとの抱負を語った。崔世安マカオ行政長官は、祖国の強大なバックアップを得て、偉大なる「一国二制度」の実践を全力で推進し、マカオの総合力を高めていきたいと述べた。
人民解放軍駐マカオ部隊はマカオがポルトガルから中国へ返還された1999年12月20日にマカオへ進駐。主にマカオの防衛及び治安維持を目的としており、陸軍を中心とした約1000人の隊員で構成されている。
人民解放軍駐マカオ部隊の本部はマカオ半島新口岸地区、駐屯地はタイパ島にあり、これらの軍用地はマカオ政府が無償提供している。ただし、人民解放軍のマカオ駐留にかかる費用はすべて中央人民政府が負担することが駐軍法で規定されている。中華人民共和国兵役法はマカオを対象外としており、マカオ住民(マカオ居留権保有者)が人民解放軍駐マカオ部隊に入隊することはできない。
人民解放軍は1997年の香港返還時にも当地へ進駐している。人民解放軍のマカオへの進駐について、住民の受け止め方はそれぞれだが、マカオの日常生活の中で、人民解放軍の存在を意識することはほとんどないというのが現状。駐屯地の一般開放イベント、青少年向けのサマーキャンプ、公益活動等を通じ、しばしばマカオ住民との交流の機会が持たれている。