マカオ新交通システム、駅舎部の工事が本格スタート=タイパ線、2016年開業予定

マカオ政府運輸インフラ局は12月18日、2012年末に着工したマカオ新交通システム(マカオLRT)について、2016年に先行開業を目指すタイパ線の11駅の駅舎工事を本格的にスタートしたことを明らかにした。

すでに基礎工事は完成しており、高架橋の橋脚ユニットの設置と駅舎の建設工事を同時並行で進めているとのこと。今後、駅舎の構造工事の完成までには、6〜9ヶ月を要する見通し。

タイパ線の駅舎の共通仕様は全長は約60メートル、幅は約20メートルで、改札階とホーム階の2層構造になるというが、蓮花口岸(コタイ出入境施設)、マカオ国際空港、タイパフェリーターミナルの3駅については、イミグレーション施設と接続するため、それぞれマカオの玄関口にふさわしい特別デザインを採用するとのこと。

マカオLRTはマカオ初となる軌道系交通機関で、第1期プロジェクトはマカオ半島北部の關閘から外港フェリーターミナル、新口岸、南灣湖を経由して媽閣に至るマカオ半島線、媽閣から西灣大橋を経てタイパ島に入り、コタイ地区を通ってマカオ国際空港、タイパフェリーターミナルに至るタイパ線の2線、21駅、21キロメートル。開業予定はタイパ線が2016年、マカオ半島線が2018年頃の見込み。

マカオLRTの第1プロジェクトは、国際入札を経て日本の三菱重工と伊藤忠商事の共同体が駅舎と土木工事を除くLRTシステム一式を46億8800万パタカ(日本円換算:約688億円)受注した。東京の「ゆりかもめ」と同タイプ(クリスタルムーバー型)の日本製の車輌がマカオの街を走る予定。

タイパフェリーターミナル駅の駅舎部分が姿を現しつつある=マカオ・タイパ島北安、2014年12月(写真:GIT)

タイパフェリーターミナル駅の駅舎部分が姿を現しつつある=マカオ・タイパ島北安、2014年12月(写真:GIT)


三菱重工三原製作所で軌道上試験を行うマカオLRT車輌=広島県三原市、2014年4月(写真:GIT)

三菱重工三原製作所で軌道上試験を行うマカオLRT車輌=広島県三原市、2014年4月(写真:GIT)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun