日本人の対中国親近感「ネガティブ」過去最高の83%、内閣府10月調査=香港人憂慮「私たちも含まれる?」
- 2014/12/21 13:42
- 澳日関係
香港の有力日刊紙「アップルデイリー」は12月20日の電子版で、日本の内閣府が今年(2014年)10月に実施した日本人の中国に対する親近感イメージ調査結果について、「ネガティブな印象が83%で過去最高」となったと報じた。これについて、香港人から「私たちも含まれるのか?」という心配の声が上がっている。
アップルデイリーがNHKの報道を引用するかたちで伝えた内容によると、内閣府が今年10月、20歳以上を対象とした3000人への世論調査が行われ、およそ60%から回答があったという。この中で、日本人の中国に対する印象について「親しみを感じる」、「どちらかと言うと親しみを感じる」と回答した人が14.8%だったのに対し、「親しみを感じない」、「どちらかというと親しみを感じない」は83.1%となり、ネガティブイメージが1975年の調査開始以来最高となったことを紹介した。同時に、日本人の韓国に対するネガティブイメージも過去最高の66.4%だったとした。
このニュースは、香港人の間でも非常に高い関心を持って受け止められていたようだ。アップルデイリーがSNSの公式ページに投稿した記事には、短時間の間におよそ2万件以上の反響が寄せられた。
「香港で同じ調査をしたら、対中イメージは9割以上がネガティブだ」
「私たちは中国人の中に含まれる?」
「多分、香港人は中国人と同じと思われている」
「日本を旅行した時、日本人は香港と中国の違いを理解してくれていた」
「日本だけじゃない、世界中で同じ結果だ」
「この結果に台湾は含まれない。日本人は台湾に対する好感度が高い」
「日本の皆さん、中国人と香港人の区別をお願いします」
香港の網民(ネット利用者)が残したコメントでは、調査対象となった「中国」に香港、香港人が含まれるのかについて議論が活発に展開されているのが印象的だった。香港では、近日まで2ヶ月以上に渡って続いたデモ隊による道路占拠に代表されるように、中国本土に対して複雑な感情を持つ人も多い。
香港は親日的な地域としても知られ、日本への渡航意欲も高い。日本政府観光局が今月17日に発表した今年11月の訪日香港人の数は、前年同月比35.9%増の8万5200人に上り、22ヶ月連続の伸長となっている。1-11月の累計でも、21.7%増の81万9600人となり、過去最高だった昨年の通年累計74万5800人という記録を早くも更新している。
香港の人口はおよそ700万人。単純計算で、香港に暮らす人の10人に1人以上が今年日本を訪れていることになる。日本から香港を訪れる渡航者も年間およそ100万人いる。