マカオ政府博彩監察協調局は1月2日、昨年(2014年)の通年カジノ売上が前年比2.6%減となる3515億2100万パタカ(日本円換算:約5兆2500億円)となったことを明らかにした。マカオのカジノ売上が前年割れとなるのは、2002年にマカオのカジノライセンスが対外開放されて以来初めて。
2014年のマカオのカジノ売上は、1月から5月まで成長を続けていたが、6月から12月まで7ヶ月連続で前年を下回った。累計では11月末の時点まで辛うじて前年を上回っていたものの、12月の単月売上が30.4%の大幅減となったため、通年での前年割れという結果に終わった。
マカオのカジノをめぐっては、昨年マカオ当局による締め付け施策が次々と導入されたほか、中国本土で反汚職キャンペーンによる綱紀粛正ムードが漂う中、カジノ売上の大半を占めるVIPルームの主要顧客となる中国本土富裕層のマカオ渡航意欲が減退しているとされる。
カジノ売上が前年割れとなった一方、マカオを訪れる旅客数は昨年1月から11月まで毎月前年実績を上回り、好調を維持している。このペースでいくと、年間入境旅客数は3000万人の大台を突破し、過去最高を更新する見通し。