香港行政長官の給与増発表、月給560万円に=東京都知事の3.5倍

香港特別行政区政府は1月16日の深夜11時すぎ、今年(2015年)2月1日付で行政長官の月給を2万香港ドルの増額となる37.18万香港ドル(日本円換算:約560万円)とすることを発表した。実に、東京都知事の月給(ボーナス除く)の3.5倍にあたる。

リーマンショックに端を発した世界的経済危機の影響が香港にも及んだことを理由に、曽蔭権行政長官(当時)が自発的に5.38%の給与削減を実施した2009年以降、慣例として減額が継続されてきたという。今回、香港を取り巻く経済状況が好転したことなどを受け、減額措置を中止し、2002年の香港立法会財務委員会が承認した水準へ戻すことに決まったという。

香港では、貧富の格差や住宅問題など様々な社会問題を抱えていることから、一般市民の間では反発の声も広がっている。香港の全就業者の平均月額報酬はおよそ1万3000香港ドル(約20万円)。

同じ特別行政区の立場にあるマカオ行政長官の月給についても、2014年1月に増額されたばかりだ。月給そのものは19万9796パタカ(約290万円)だが、交際費として毎月6万9929パタカ(約100万円)が加算されることから、総支給額は26万9725パタカ(約390万円)となっている。

なお、東京都知事の月給は約160万円、日本国内閣総理大臣は約200万円(いずれもボーナス除く)であることから、香港及びマカオ行政長官の給与水準は非常に高いといえる。

中国の習近平国家主席(中央)との会見に臨んだ香港特別行政区の梁振英行政長官(左)とマカオ特別行政区の崔世安行政長官(右)(資料写真)=2013年3月、北京(写真:GCS)

中国の習近平国家主席(中央)との会見に臨んだ香港特別行政区の梁振英行政長官(左)とマカオ特別行政区の崔世安行政長官(右)(資料写真)=2013年3月、北京(写真:GCS)

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