マカオ新交通システムの開業予定日、2017年9月5日に=延期15回目、当初より883日遅れ
- 2015/1/19 18:18
- 産業・経済
マカオ政府監査委員会は1月19日、マカオ新交通システム(マカオLRT)第1期プロジェクトの進捗について、運輸インフラ局の内部資料などを含む報告書を公開した。2013年12月現在の最新の開業予定日が2017年9月5日とされ、2011年3月に計画された当初開業予定の2015年4月6日から15回にも及ぶ延期を繰り返し、883日の遅れが生じていることが明らかになった。
監査委員会の報告書によると、開業時期の延期の理由は土木工事の遅れが原因で、運輸インフラ局が施工管理を委託した外注先企業の責任を強く指摘する内容となっている。また、工事の長期化に伴う建設費の高騰も問題視されている。
運輸インフラ局の内部資料によると、マカオLRT第1期プロジェクトについて、2013年12月時点で、完工時期はタイパ線が2016年1月、マカオ線は未定とされている。タイパ線の先行開業が予定されているが、テスト開業時期を2017年7〜9月、本開業が2017年9月5日としている。
マカオLRTはマカオ初となる軌道系交通機関で、第1期プロジェクトはマカオ半島北部の關閘から外港フェリーターミナル、新口岸、南灣湖を経由して媽閣に至るマカオ半島線、媽閣から西灣大橋を経てタイパ島に入り、コタイ地区を通ってマカオ国際空港、タイパフェリーターミナルに至るタイパ線の2線、21駅、21キロメートル。
マカオLRTの第1プロジェクトは、国際入札を経て日本の三菱重工と伊藤忠商事の共同体が駅舎と土木工事を除くLRTシステム一式を46億8800万パタカ(日本円換算:約688億円)受注した。東京の「ゆりかもめ」と同タイプ(クリスタルムーバー型)の日本製の車輌がマカオの街を走る予定。