マカオカジノ大手サンズチャイナ、年間売上高6.8%増の1.1兆円=14年Q4減速も通期は増収増益

マカオでサンズマカオ、ヴェネチアンマカオ、サンズコタイセントラルなどのカジノ、IR施設を運営するサンズチャイナ社は1月29日、2014年第4四半期及び通期の業績発表を行った。

米国会計基準による同社の14年通期の売上高は前年比6.8%増の95.7億米ドル(日本円換算:約1兆1300億円)、調整後プロパティEBITDAは12.4%増の32.6億米ドル(約3900億円)、純利益は15.4%増の25.5億米ドル(約3000億円)となった。

マカオのカジノマーケットをめぐっては、中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局による規制強化などを理由に中国富裕層を主要顧客とするVIPカジノ部門が苦戦。昨年6月以降、7ヶ月連続でカジノ売上が前年割れとなり、通期でも2.6%減となった。

サンズチャイナの14年第4四半期の業績をみると、売上高が16.2%、調整後EBITDAが14.7%、純利益が18.3%のいずれもマイナスとなっている。

マカオ全体のカジノ売上が低調となった一方、マカオを訪れる旅客数は順調に増えており、2014年通算では史上最高となる約3150万人を記録した。サンズチャイナ社の親会社にあたるラスベガスサンズ社のシェルドン・アデルソン会長兼CEOによると、14年のサンズチャイナ社傘下施設への総入場者数は1700万人超に達し、ノンゲーミング部門売上の顕著な伸長に貢献したとしている。

現在、サンズチャイナ社では、同社の本拠地ともいえる大型IR施設集積エリアのコタイ地区で新規IR施設のパリジャン、サンズコタイセントラルのセントレジス棟の建設工事を進めている。

サンズチャイナ社のフラッグシップ施設「ヴェネチアンマカオ」(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナ社のフラッグシップ施設「ヴェネチアンマカオ」(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

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