米カジノ大手のウィンリゾーツ(本社:ラスベガス)は現地時間2月3日、2014年第4四半期の業績発表を行った。純売上は前年同期の15.199億米ドル(日本円換算:約1780億円)から3.819億米ドル(約450億円)のマイナスとなる11.380億米ドル(約1380億円)。マカオ事業部門とラスベガス部門の純売上がそれぞれ32%、5.8%減となったのが響いた。調整後プロパティEBITDAは29.3%減となる3.525億米ドル(約410億円)。
通年の純売上は3.3%減の54.557億米ドル(約6400億円)、調整後EBITDAは2.1%減の17.733億米ドル(約2080億円)。ウィンラスベガスのEBITDAは5.9%増の5.152億米ドル(約600億円)、ウィンマカオのEBITDAは5.0%減の12.581億米ドル(約1480億円)。
第4四半期のマカオ部門の純売上は前年同期比32.0%減の7.612億米ドル(約890億円)、調整後EBITDAは35.5%減の2.412億米ドル(約280億円)。
VIPカジノテーブルのローリングチップ売上は39.9%の大幅減となる207億米ドル(約2兆4280億円)、マスゲーミング(平場)テーブルウィンは15%減の2.49億米ドル(約292億円)、スロットマシンベット額についても19.5%減の11億米ドル(約1290億円)となるなど、VIPの減をマスでカバーすることができなかった。
マカオのカジノ売上は6月以降は昨年(2014年)6月以降、今年1月まで8ヶ月連続で前年割れとなっている。中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局によるカジノ周辺の規制強化などを理由に、マカオのVIPカジノの主要顧客基盤である中国本土富裕層のマカオ渡航意欲が減退しているとみられる。
なお、ウィンリゾーツ社がマカオ・コタイ地区で開発を進める新規大型IR(統合型リゾート)施設、ウィンパレスについては、2016年上半期開業予定。プロジェクト総予算は41億米ドル(約4800億円)で、2014年第4四半期までの累計投資額は18億米ドル(約2110億円)。ウィンパレスのホテル客室数は1700室を予定している。