会社設立数、登録資本金大幅増=マカオ14年第4四半期
- 2015/2/9 10:21
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は2月5日、昨年(2014年)第4四半期(Q4)の企業統計を発表。Q4の会社設立数は1454社で、前年同期から254社の増となった。
登録資本金は前年同期比4.3%増となる3.1億パタカ(日本円換算:約46.1億円)。このうち、ビジネスサービス業が8.7倍となる2.1億パタカ(約31.2億円)を占めた一方、ホールセール・リテール業は29.8%の大幅減となる3463万パタカ(約5.2億円)だった。
新設会社の事業別では、ホールセール・リテール業が440社、ビジネスサービス業が381社。解散企業数は144社で、取り消し資本金は2724万パタカ(約4.1億円)。
資本金の出所については、マカオからが1.8億パタカ(約26.8億円)、中国本土が9794万パタカ(約14.6億円)で、このうち珠江デルタ9省からのものが9236万パタカ(約13.7億円)あり、広東省が8941万パタカ(約13.3億円)を占めた。株主構成では、株主全員がマカオ籍という企業が994社、マカオとその他の国家または地域の組み合わせが143社。
2014年の新設企業数は前年から928社増の5409社、登録資本金は1.4倍となる18.4億パタカ(約273.8億円)に達した。事業別ではホールセール・リテール業が1854社、ビジネスサービス業が1192社。解散企業数は536社、取り消し資本金は1.1億パタカ(約16.4億円)。
登録資本金では、5万パタカ(約74万円)以下が全体の69.3%を占める3749社で、これらの合計資本金は9819万パタカ(約14.6億円)で、全体に占める割合は5.3%。一方、100万パタカ(約1490万円)以上は155社で、資本合計は15.3億パタカ(約228億円)。
2014年末時点のマカオの登録企業数は4万8626社となり、前年から4873社増。このうち、オフショア会社は9社減の480社。
マカオでは経済成長や域外からの観光客数の増加に伴い、リテール業が好調。今年から2017年頃にかけてコタイ地区に大型IR(統合型リゾート)施設が相次いでオープンすることから、将来性を見越した企業進出増えているものとみられる。また、カジノ一極集中から経済の多元性を目指すマカオ政府が地元マカオの若年層による起業を促す優遇策も打ち出していることも企業数増のひとつの要因となっている。