通貨供給量上昇継続、預貸率は下落に転じる=マカオ15年1月
- 2015/3/5 20:29
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は3月5日、今年(2015年)1月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)について、前月から上昇に転じたとする最新統計を発表。また、預金総額の増が融資総額の増を上回ったことから、総体銀行預貸率は下落に転じた。
【マネーサプライ】
流通貨幣が3.2%上昇、通知預金が0.1%の下落となり、M1は前月比0.5%増。同時に、準通貨負債は1.3%上昇、通貨供給量M2は1.2%増の4934億パタカ(日本円換算:約7兆4212億円)となった。前年同月と比較してM1が5.3%、M2が7.1%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は26.7%で前月から1.2ポイント、前年同月から2.1ポイントのそれぞれ増、香港ドルの比重は50.7%で、前月から0.1ポイント、前年同月から0.6ポイントのそれぞれ減、人民元の比重は12.7%で、前月から1.4ポイント、前年同月から2.2ポイントのそれぞれ減、米ドルの比重は7.8%で、前月から0.3ポイント、前年から0.7ポイントンそれぞれ増。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から1.2%増の4822億パタカ(約7兆2527億円)。通貨別ではマカオパタカが6.0%、香港ドルが1.1%、その他外貨が2.0%のそれぞれ増、人民元は8.5%減。非マカオ居民による預金は前月から9.7%上昇の2407億パタカ(約3兆6204億円)。公共部門の銀行システムへの預金は8.2%上昇の1027億パタカ(約1兆5447億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比4.4%減の8257億パタカ(約12兆4193億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.9%、41.7%、14.5%、20.2%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比1.7%増の3449億パタカ(約5兆1876億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ27.2%、64.9%、0.4%、7.2%で、金額ベースでは939億パタカ(約1兆4123億円)、2237億パタカ(約3兆3647億円)、14億パタカ(約211億円)、249億パタカ(約3746億円)。対外部門への融資は前月比0.5%減の3489億パタカ(約5兆2488億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.2%、21.5%、17.7%、54.8%で、金額ベースでは41億パタカ(約617億円)、751億パタカ(1兆1298億円)、619億パタカ(約9312億円)、1912億パタカ(約2兆8764億円)。
【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は1月末時点で前月末と比較して0.4ポイント下落の59.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.2ポイント下落の84.0%。