覚せい剤ではなく結晶状の豆腐の材料だった=ロシア当局、モスクワ空港で拘束の中国人を釈放

ロシア・モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港で3月6日、入国時の税関検査の際に手荷物からメタンフェタミン(冰毒、覚せい剤の一種)と呼ばれる合成麻薬が見つかったとして34人の中国人ツアー客が麻薬密輸容疑でロシア当局に拘留される事件があった。拘束からおよそ30時間後の7日(現地時間6日夜)になって、全員釈放されたという。

一体何があったのか。マカオの日刊紙「澳門日報」が3月8日付紙面で中国中新社及び新華社電を引用して伝えた内容によると、ロシア空港警察当局の成分検査などを経て、手荷物から発見された品が実はメタンフェタミンではなく、豆腐を作るための「滷水片」と呼ばれる白色で結晶状の食材だったことが判明したとのこと。大量の白色結晶体で見た目が似ていたこと、中国食材に対する理解不足などから誤認されたとみられる。ロシア当局はすでに全員を釈放し、関係者に謝罪したという。

拘束された34人のうち33人が中国東北部・黒龍江省にある同一企業の従業員で、ロシアの建設プロジェクトの現場作業に従事する出稼ぎ労働者だったとのこと。前日の報道では、北京の首都国際空港を出発する際、ツアーコンダクターが「ロシア到着後に報酬が受け取れる」と説明して参加者に小包を持たせていたとされたが、実際には会社側がおよそ一年分の量に相当する「滷水片」を支給していたという。なお、誤認された「滷水片」の総重量は230キログラムに上る。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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