香港、今冬のインフルエンザによる死者400人に=深刻な事態続く

今冬、香港でインフルエンザが猛威を振るっている。香港政府衛生防護センターによると、今年(2015年)1月2日から3月18日までの間に400人がインフルエンザにより死亡したという。同センターによると、流行そのものは落ち着きつつあるが、注意が必要な時期はしばらく続くとしている。

香港政府衛生防護センターが3月18日午後発表した内容によると、今年に入って以降、18歳以上のインフルエンザによる集中治療室での処置を必要とした事案は529件で、399人が死亡した。また、インフルエンザウイルスの種類は「H3N2型(A香港型)」が497人を占めた。

昨年(2014年)の流行時期における集中治療室での処置を必要とする患者は266人、死者は133人だったことから、今年は特に深刻な事態といえる。

このほか、18歳以下のインフルエンザに関連する合併症事案が18件あり、1人が死亡した。インフルエンザウイルスの種類はすべて「H3N2型(A香港型)」だったという。

今冬、香港で流行しているインフルエンザウイルスは「H3N2型(A香港型)」とよばれる季節性のもの。香港では、これとは別に「H7N9型鳥インフルエンザA」に対する警戒も続いている。

香港政府衛生防護センターでは、香港市民に対して早期に予防接種を受けるなどの対策自衛策を講じるよう繰り返し呼びかけている。

なお、3月18日現在、マカオにおける鳥インフルエンザA(H7N9)の感染例、季節性インフルエンザ(H3N2)による死亡例はいずれも報告されていない。

季節性インフルエンザ感染率の上昇に伴い、市民に対して予防対策の強化を呼びかける香港特別行政区政府食品衛生局の高永文局長(資料)=1月30日、香港(写真:news.gov.hk)

季節性インフルエンザ感染率の上昇に伴い、市民に対して予防対策の強化を呼びかける香港特別行政区政府食品衛生局の高永文局長(資料)=1月30日、香港(写真:news.gov.hk)

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