マカオ政府の財政準備、歳出3年分の3.7兆円に=14年末
- 2015/3/20 9:52
- 産業・経済
マカオ金融管理局は3月19日にプレス発表を行い、昨年(2014年)12月末時点の財政準備資産総額が暫定統計で2463.4億パタカ(日本円換算:約3兆7200万円)に達したことを明らかにした。今年(2015年)予算の総歳出837.2億パタカ(約1兆2600億円)の実に3年分にも相当する十分な「貯金」を抱えていることになる。
財政準備資産総額の内訳は、基本準備が1164.6億パタカ(約1兆7600億円)、超過準備が1298.8億パタカ(約1兆9600万円)。
昨年の累計投資収益は46.7億パタカで、年間利益率は2%だった。昨年12月末時点で財政準備資産の47%を債券ポートフォリオが占め、投資収益は36.5億パタカ(約550億円)、年間利益率は前年の2.2%を上回る3.3%だったという。
マカオ特別行政区の財政は歳入のおよそ8割を占めるカジノ税収の拡大に伴い、近年大幅な黒字となっており、基本準備及び超額準備を着々と積み上げている。昨年6月以降、カジノ売上の前年割れが続いている中、マカオ政府はカジノ税収減を前提とした今年度予算編成を実施しているが、依然として歳入が歳出を大きく上回る構図に変わりはない。