海南航空、食用廃油使った新型バイオ航空燃料で商業飛行に成功=中国初
- 2015/3/22 10:19
- 香港・大湾区
3月21日午前、新型バイオ航空燃料を搭載し、乗客156名と乗員8名を乗せて上海から飛び立った海南航空のB737-800型機が無事に北京へ到着した。バイオ燃料を使った商業飛行としては中国初の出来事となる。
マカオの日刊紙「澳門日報」が3月22日付誌面で新華社北京電を引用して報じた内容によると、今回のフライトで2機のエンジンに使用された燃料は中国最大の石油会社シノペック(中国石化)が飲食店から回収した「地溝油」と呼ばれる再生食用油を原料としたバイオ燃料と従来型のジェット燃料を1対1で混合させたものという。
シノペックの広報担当によると、今回使用したバイオ航空燃料は同社が自主開発したもので、数々のテストをクリアした安全性、生産の効率性、さらに環境にも優しいものだという。新型バイオ航空燃料の生産を継続することで、二酸化炭素放出量を50〜80%低減させることが可能とのこと。
なお、ドイツのJACDEC(航空機事故データ評価センター)が2014年に発表した世界の航空会社の事故歴、事故による死傷者数、旅客輸送量などの各種データから算出された安全度指数のランキングによると、海南航空は中国本土を本拠地とする航空会社中で最高位となる14位に位置している。