カジノのイメージが強いマカオだが、競馬、ドッグレース、ロト、スポーツベッティングといった各種ギャンブルも存在する。
昨年(2014年)の年間売上はカジノが3515億2100万パタカ(日本円換算:5兆2647億円)だったのに対し、競馬が3億600万円(約54億円)、ドッグレースが1億4500万パタカ(約22億円)と合計でもカジノの780分の1と圧倒的に規模が小さく、サッカーくじの5億9800万パタカ(約90億円)を下回るなど苦戦を強いられている。
崔世安マカオ行政長官は3月24日、2015年度施政報告内容に関する立法議会議員との質疑応答の中で、今年10月末に運営ライセンスの期限を迎えるドッグレースについて、競馬場との合併を検討中であることを明らかにした。競馬場側からは動物伝染病に対する懸念を指摘する声もあるというが、英国や米国ではドッグレースと競馬の合併例があることから、関係部門による研究を進めたいとしている。
マカオのドッグレースは1931年にスタートした後、日中戦争(日華事変)による不況などの影響を受け、1938年に閉鎖となった。その後、1963年に復活し、現在に至っている。崔行政長官は答弁の中で、1960年代に建てられたドッグレース場は自身が子供の頃と同じ姿を残しており、たいへん思い出深いものがあると付け加えた。