マカオでカジノ経営ライセンスを保有するカジノ6社の一角、ギャラクシーエンターテイメント社は3月30日、今年(2015年)5月27日に開業を予定している新カジノIR施設「ブロードウェイマカオ(澳門百老匯)」内にマカオの下町で人気のローカル飲食店を18店舗誘致することを発表し、披露会見を行った。
ブロードウェイマカオはマカオのカジノIR集積エリアにあたるコタイ地区のギャラクシーマカオ横に位置し、ギャラクシーマカオの第2期拡張部と同日オープンとなる予定。両施設は館内通路で直結する。
ギャラクシーエンターテイメント社のフランシス・ロイ副会長は、今回のパートナーシップの狙いについて、地元中小企業のビジネス拡大のチャンスとなり、マカオ経済の多元化促進につながることを希望すると語っている。
マカオ半島の旧市街地で60年前から変わらず屋台スタイルで営業する粥店の店主によると、ギャラクシーエンターテイメント社からの声掛けを受けた際、店舗改装や人材面でも協力を得られるなどの好条件を提示されたといい、出店を決めたという。ただし、ブロードウェイマカオ内の店舗で提供するメニューは、本店のおよそ2倍の価格になる見通しとのこと。
これまでおよそ10年間に渡って右肩上がりの成長を続けてきたマカオのカジノ売上だが、昨年6月から今年2月まで9ヶ月連続で前年割れとなり、長いトンネルに入ったといわれる。過度なカジノ依存型経済からの脱却が急務となっており、マカオ政府はカジノ以外のノンゲーミング要素の拡充を図るなど、経済の適度な多元化を促進する政策を打ち出している。