マカオ保安庁長官「非管理型売春根絶困難」=現行法で犯罪にあたらず

マカオでは今年(2015年)1月、カジノホテルを舞台にした今世紀最大規模の違法売春グループが摘発されたばかりだ。しかし、現在もマカオの一部住宅街などで「一楼一鳳(広東語発音:ヤッロウヤッフォン)」と呼ばれる独特の売春営業行為が見受けられるといい、市民の間で取り締まりを望む声も上がっている。

「一楼一鳳」とは、女性がマンションの部屋などの個室に男性客を迎えて性的サービスを提供するもので、個人による非管理型売春と捉えられている。1対1というスタイルから「141(One for One)」という呼び方もある。

マカオ保安庁の黄少澤長官は4月10日、マカオ立法会の保安分野に関する施政弁論会で「一楼一鳳」への対応について言及した際、現行法では犯罪(刑事罰)にあたらず、行政法上の義務違反行為とみなされることから、抑止効果がほとんどなく、現実的に根絶は難しいとの見解を明らかにした。また、将来的な法改正の是非については、社会的コンセンサスを得た上で検討する必要があると慎重な姿勢を示した。

黄少澤マカオ保安庁長官=4月10日、マカオ立法会(写真:GCS)

黄少澤マカオ保安庁長官=4月10日、マカオ立法会(写真:GCS)

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