マカオのカジノ従業員が会員カードのポイント記録を改ざん、ホテル宿泊と交換後に転売して現金化…ピットボスとディーラーら4人逮捕

マカオのカジノ施設の多くは、航空会社のマイレージ制度と似たメンバーシッププログラムを提供している。入会することで、テーブルゲームやスロット機での賭け金額等に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントをホテルの無料宿泊やフェリーチケット、家電製品などと交換することができる。また、賭け金が多い顧客はより高いレベルの会員へと移行し、特典が得られるという仕組み。

マカオ司法警察局は10月11日、カジノ会員カードのポイント記録を不正に改ざんし、積算ポイントを使ってホテル宿泊と交換した上、第三者に販売して現金化し、利益を得たとして、コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設のカジノ施設の従業員ら男女4人を逮捕したと発表。

同局の発表によれば、今年9月にカジノ施設から従業員が詐欺行為を行なった疑いがあるとの通報を受けて捜査に着手したという。結果、主犯格のピットボスの女(43)がカジノテーブルにあるパソコンを使ってベット記録を改ざん。カジノディーラーの女(43)とその夫で内装工の男(46)、別ののカジノディーラーの女(43)の3人の会員カードにポイントを加算。3人はポイントを使って無料ホテル宿泊と交換し、1泊1部屋につき約1000マカオパタカ(日本円換算:約1万3420円)で転売して現金化し、利益を得ていたことが明らかになったとした。ホテル側の被害額については約3万8000マカオパタカ(約51万円)という。

4人は古くからの知り合い同士だったとのこと。主犯格の女は少なくとも67回にわたって改ざんを行い、25泊分のホテル宿泊との交換に成功していたといい、警察の調べに対して犯行を認めた上、ホテル宿泊については自分で使ったものと転売したものがあるなどと供述。警察では、4人をサイバー詐欺及び不正アクセス罪で送検する方針。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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