マカオ政府が毎年恒例の市民向けのギャンブル依存に関する認知拡大プロモーション活動展開

 マカオは人口約70万人、面積は東京の山手線の内側の半分に相当する30平方キロという小さな地域だが、およそ40軒ものカジノ施設が建ち並び、年間カジノ売上は世界最大規模を誇る。

 カジノだけでなく、競馬やスポーツベッティングといった各種ギャンブルも存在し、政府とコンセッション契約を結んだ民間事業者が運営している。

 マカオでは、政府社会工作局(IAS)が中心となり、政府博彩監察協調局(DICJ、ギャンブル規制局にあたる)、ギャンブル運営事業者、教育・福祉機関と連携するなどして地域コミュニティにおける「レスポンシブルゲーミング」(=ギャンブル依存の予防と治療対策)に取り組んでいる。

 IASでは、DISC及びマカオ大学コマーシャルゲーミング研究所と合同で9月23日から「レスポンシブルゲーミングプロモーション2020」の展開をスタートした。毎年恒例のプロモーションで、今年は「コントロールを失うと家族も失う」をテーマとして掲げ、市民に対してギャンブル依存に陥らないよう呼びかけるとともに、家庭における教育の重要性を訴えていくとした。12月までの期間中、関連社会福祉機関、ギャンブル業界が地域コミュニティにおける認知拡大のための各種イベントを開催するほか、主催者がチラシの配布、テレビ・ラジオCMの放映、SNSなどを通じた宣伝を行うとのこと。

 マカオの場合、このような市民向けのプロモーションだけでなく、ギャンブル業界においても従事者を対象としたレスポンシブルゲーミング研修が実施されている。

これまでに開催されたレスポンシブルゲーミング啓蒙イベントで使われた各種グッズ(資料)=マカオゲーミング業歴史資料館にて本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  3.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  5.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun