マカオ、ギャンブラー相手の両替時にカラーコピーした偽香港ドル紙幣使い即通報される…中国本土出身の男逮捕

 マカオ司法警察局は10月6日、ギャンブラー相手の両替時に偽造紙幣を使ったとして、中国本土出身の30代の男を巨額詐欺及び偽造紙幣講師の疑いで逮捕したと発表。

 警察によれば、同月3日に中国本土からギャンブル目的でマカオを訪れた男性が、中国本土の友人から人民元から香港ドルへの両替を行う男を紹介され、コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)併設のホテル客室内で面会し、72万5600人民元(日本円換算:約113万円)を80万香港ドルに両替する取引を行ったという。

 この際、ギャンブラーは男の要求に沿って、男が指定した中国本土の銀行口座へ人民元で振り込み、男が着金確認後、いくつかの束になった香港ドル紙幣を差し出してきたとのこと。しかし、紙幣を数えている際、手触りに違和感があったといい、すべて偽札だったことに気づいたため、即警察へ通報したという。

 通報を受けた警察官が現場を訪れ、男の身柄を拘束。男は同郷の男から報酬を受け取る約束をしおり、その男の指示に従って偽札を持って取引現場へ向かったなどと供述しているとのこと。警察では、少なくとも2人の仲間がいるものとみて、引き続き共犯者の行方を追っているとした。

 なお、警察が押収した偽造香港ドル紙幣は763枚はすべて額面1000ドルで、カラーコピーされた非常に粗雑なものだったという。

 マカオのカジノでは、チップとの交換に香港ドルを用いるのが一般的となっており、人民元と香港ドルの両替需要が存在する。カジノ施設周辺では、しばしば両替をめぐるトラブルが発生している。

今回の事件でマカオ司法警察局が押収した証拠品の数々(写真:マカオ司法警察局)

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