マカオカジノIR運営大手サンズチャイナが2020年通期業績発表…純収入8割減、約1588億円の赤字に=直近では回復傾向

 マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は1月28日、昨年第4四半期(2020年10〜12月)及び通期の業績を発表。

 米国会計基準における同社の昨年第4四半期の純収入は前年同期比69.9%減の6.72億米ドル(日本円換算:約702億円)。純利益は2.46億米ドル(約257億円)の赤字。なお、前年同期は5.13億米ドル(約536億円)の黒字だった。調整後プロパティEBITDAについても前年同期の8.11億米ドル(約847億円)の黒字から4700万米ドル(約49億円)の赤字に。

 また、昨年通期の純収入は前年比80.8%減の16.9億米ドル(日本円換算:約1765億円)、純利益は前年の20.4億米ドル(約2131億円)の黒字から15.2億米ドル(約1588億円)の赤字に転落。調整後プロパティEBITDAは前年の31.89億米ドル(約3331億円)の黒字から4.31億米ドル(約450億円)の赤字に。

 サンズチャイナの親会社にあたるラスベガスサンズグループのロバート・G・ゴールドスタイン会長兼CEOは業績発表にあたり、グループが事業展開するマカオとシンガポールでは昨年第4四半期に調整後EBITDAが均衡化し、コロナ禍から少しずつ回復している状況とし、今後ツーリズム消費がコロナ前水準に戻る可能性について楽観視しているとの見方を示した。さらに、グループには先に発表したマカオ及びシンガポールにおける投資プロジェクトを下支えする財政余力があり、同時に新市場での成長機会も模索していくとした。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

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