マカオ、域内の新型コロナ防疫措置が引き締めに…中国広東省で再流行続く状況受け

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオにおける新型コロナの市中感染例は430日以上にわたってゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況だ。

 その一方で、このところマカオから近く往来も盛んな中国広東省において再流行が出現し、状況が深刻化していることから、マカオでも警戒が高まっている。近日、マカオでは流入防止のための水際措置の強化策が矢継ぎ早に講じられてきた。これに加えて、政府新型コロナウイルス感染症対策センターが8日午後に臨時会見を開き、域内における防疫措置についての引き締めを発表した。

 具体的には、「健康コード」で黄色または赤色が表示された場合、路線バスやタクシーなど公共交通機関、ホテル、レストラン、バー、カラオケ店、ダンスホール、サウナ、マッサージ店、ヘルスクラブへの入場・入店ができなくなる。

 健康コードは政府衛生局の特設サイトで直近の渡航歴や健康状況を申告することで生成される2次元バーコード(QRコード)。

 マカオ政府は今後の状況によって全市民を対象としたPCR検査の実施も検討中としているが、この日の会見では、現時点では検査会場やスタッフ配置などの実施計画をまとめている段階であり、具体的な実施スケジュールは未定であるとした。

 このほか、今週末(6月12〜14日)にかけて開催予定の2021マカオ国際ドラゴンボートレースについて、無観客開催とすることも発表された。出場者と関係者らは事前にPCR検査を受検し、陰性証明を取得する必要があるとのこと。

新たな防疫措置に関する告知ポスターを掲出するマカオのレストランスタッフ=2021年6月8日(写真:IAM)

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