香港、新型コロナ市中感染確認5日連続ゼロ…輸入性は3人、全員ワクチン接種済み=8/22

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があった。

 香港政府の発表によれば、8月22日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は4人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)のケースとのこと。市中感染確認例は5日連続ゼロとなった。

 輸入性の患者4人は、フィリピン、インドネシア、アラブ首長国連邦から香港に到着。全員が新型コロナワクチン接種済みで、種類は米国ジョンソン・エンド・ジョンソン製、ドイツ・ビオンテックと米国ファイザーが共同開発した「コミナティ」、中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製だったとのこと。

 香港における過去14日間(8月8〜21日)累計の新規感染確認は41人で、内訳は輸入性事案が39人、市中事案が1人(感染経路不明)、輸入関連性事案が1人。ここまでの累計感染確認数は1万2058人(擬似事案1人含む)。

 香港の8月21日午後8時時点のワクチン接種率は58.0%(1回目の接種完了)、46.0%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は700万3789回、1日あたり接種回数は5万9522回(7日移動平均値6万0579回)。香港ではワクチンが充足している状況で、9月末までに政府が免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割を突破できる見通し。

 このほか、先に市中の私立クリニックで採取したサンプル検査結果から陽性予備群(初歩感染確認者)と判断され、入院措置が講じられたが、入院後のウイルス検査、抗体検査とも陰性だった男性のケースについて、男性から採取したサンプルが新型コロナワクチンのウイルス株に汚染されたことによる誤判定だったことがわかったという。男性の咽頭ぬぐい液を採取する前、同じ場所で別の市民にワクチン接種が行われており、香港大学によるゲノム解析の結果、2つのウイルス株が一致すること確認できたとのこと。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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