香港、新型コロナ市中感染確認75日連続ゼロ…輸入性は7人、オミクロン株感染者累計34人に=12/22

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。

 香港衛生当局の発表によれば、12月22日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は7人で、すべて輸入性(海外からの入境者)だったとのこと。市中感染確認例に限ると75日連続ゼロを維持した。

 輸入性の患者は12月15〜20日にかけて英国(2人)、フィリピン、ケニア(カタール経由)、米国・英国、スイス・フランス(英国経由)、モロッコ(カタール経由)から空路香港へ到着した男女。全員L452RまたはN501Y変異株感染で、新型コロナワクチンを1回または2回接種済みだった。12月20日に米国・英国から到着した女性患者は航空会社クルー、同日スイス・フランスから英国経由で到着した男性患者は10月にフランスで感染歴があったとのこと。12月20日にフィリピンから到着した女性患者は、ホームヘルパーとして就労するため入境。香港では、8月末から香港行き航空機搭乗前の陰性証明の取得、ワクチン接種完了、到着後に指定の検疫用ホテルで21日間の隔離検疫を受けることなどの条件でフィリピン及びインドネシアからの主にホームペヘルパー職の受け入れが再開となった。当該国から香港へ到着した後に感染確認される例が9月3日以降に相次いで出現している。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(12月8日〜21日)累計の新規感染確認は70人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2549人(擬似事案1人含む)。

 香港の12月21日午後7時時点のワクチン接種率は71.9%(1回目の接種完了)、68.6%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は977万9265回、1日あたり接種回数は1万2486回(7日移動平均値1万4427回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は32万0648回。

 このほか、香港衛生当局は12月22日、香港で新たに7人のオミクロン変異株の感染者が確認されたことを明らかにした。それぞれ英国(直行便2人、カタール経由1人)、米国、ガーナ・カタール、オーストリア・英国・アラブ首長国連邦(航空会社クルー)、ガーナ(カタール経由)から到着。ここまで香港で確認されたオミクロン株感染者は累計34人となった。

 香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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