香港、新型コロナ新規感染確認12人…すべて輸入性、オミクロン変異株感染者は累計81人に=12/30
- 2021/12/30 18:31
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。
6月以降も外遊歴のない人(多くが空港業務従事者)の散発的な感染確認があったものの、市中における連鎖的な伝播は出現していない。
香港衛生当局の発表によれば、12月30日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は6人で、すべて輸入性(海外からの入境者)事案だったとのこと。市中感染確認に限ると83日連続ゼロ。
輸入性の患者12人は12月22〜29日にかけてパキスタン(アラブ首長国連邦経由)、スウェーデン・ウクライナ・米国(ウクライア経由*航空会社クルー)、ブラジル・トルコ、米国(日本経由)、タイ、ポルトガル・イタリア・米国(ラトビア経由*航空会社クルー)、英国(フィンランド経由、2人)、米国・ドイツ・バーレーン(*航空会社クルー)、フィリピン(3人*ホームペルパー)から空路香港へ到着。うち7人がN501Y+T478K変異株感染、3人が変異株感染の有無を調べる検査の結果待ち、2人がウイルス量不足のため検査が実施できなかったとのこと。
また、香港で新たに11人のオミクロン変異株の感染者が確認された。このうち8人は香港国際空港到着後すぐの検査あるいは隔離検疫期間中に感染確認されたが、3人については空港到着後の検査結果は陰性で、その後のコミュニティ検査センター(市中)での検査で陽性となったものという。これまでに香港で確認されたオミクロン株感染者は累計81人となった。
このほか、香港国際空港到着後の検査で一定数の感染確認数が出現したことなどが香港の防疫措置規則に違反するとし、フィンランド航空のヘルシンキ出発便、トルコ航空のイスタンブール出発便、セブパシフィック航空のマニラ出発便が2022年1月12日まで香港乗り入れ禁止処分とされた。目下、他にも同様の処分を受けている路線が多数存在する。
翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は25人以下という。
香港における過去14日間(12月16〜29日)累計の新規感染確認は122人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2631人(擬似事案1人含む)。
香港の12月29日午後7時時点のワクチン接種率は72.2%(1回目の接種完了)、69.1%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は988万6743回、1日あたり接種回数は8039回(7日移動平均値1万4531回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は36万9399回。
香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。