香港、新型コロナ新規陽性者29人…うち1人がレストランクラスターに絡む市中感染=1/3

 人口約740万人の香港では、2020年11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、2021年5月にかけて状況が落ち着き、同月末までに終息した。

 6月以降も外遊歴のない人(多くが空港業務従事者)の散発的な感染確認があったものの、長く市中における連鎖的な伝播は出現していなかったが、大晦日に検疫規則違反の航空会社クルー(オミクロン変異株感染)をきっかけとしたレストラン「望月樓」店内での伝播が出現したことが判明し、83日にわたって続いた市中感染確認例ゼロ記録がストップすることとなった。

 香港衛生当局の発表によれば、1月3日午前0時時点集計の単日の新規陽性者は29人(症状有りの感染確認13人、無症状16人)で、内訳は輸入関連性の市中感染が1人、輸入性(海外からの入境者)が28人。このうち26人がオミクロン変異株感染疑い。市中感染例の出現は2日連続で、患者は望月樓に居合わせた客とのこと。レストラングループの感染確認者は累計5人となった。翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は約40人で、望月樓に居合わせた客1人が含まれるという。望月樓関連では、従業員22人と客207人が密接接触者に認定され、検疫センターに移送済みまたは移送準備中だが、6人の客と連絡が取れておらず、当局が追跡を行っている。

 また、輸入性の患者の大半(20人)がフィリピンからホームヘルパーとして就労するため空路香港へ到着した女性たちだった。

 このほか、香港の1月2日午後8時時点のワクチン接種率は72.6%(1回目の接種完了)、69.3%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は996万5859回、1日あたり接種回数は2万1899回(7日移動平均値1万7403回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は昨年9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。また、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は40万5768回。1月1日からブースター接種の対象が拡大された。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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