香港で全市民対象の強制PCR検査実施へ…新型コロナ流行第5波深刻化

 人口約740万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。

 特に、2月に入って以降は状況が深刻化しており、感染確認例が急増。第5波下の感染確認数は約5万人に達している。中央政府も高い関心を示し、中国本土の防疫支援チームが続々香港入りしている。

 香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は2月22日夕方に臨時記者会見を開き、全市民を対象とした強制PCR検査を実施することを明らかにした。これに向けて、香港域内に数百の検査センターを設け、1日100万人分以上の検査能力を確保するとのこと。

 市民は指定の期間中(出生年別に期間を設定)にPCR検査を3回、スピード抗原検査を毎日受ける必要があり、初回のPCR検査受験後にスピード抗原検査キットとKN95規格あるいは同等以上のマスクが支給されるという。

臨時記者会見に臨む香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官=2022年2月22日(写真:news.gov.hk)

 また、記者会見では、すべての幼稚園、小学校、中学校(日本でいう高校も含む)について、本来7、8月に設定されている夏休みを3〜4月に前倒しすることも発表された。休校期間中、校舎を全市民PCR検査の会場として使用する計画があるという。休み明けのメドは4月のイースター連休明け、学期末は8月12日、新学期は9月開始を想定しているとした。

 なお、香港全域を対象としたロックダウンについては、実施しないとする考えに変わりはないとした。

 全市民対象の強制PCR検査は昨年マカオで市中感染確認例が出現した際にも複数回実施された。

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