マカオ、勤務中にカジノチップ着服したディーラー職の女逮捕…計20回、約441万円分盗んだと供述
- 2022/3/1 20:07
- 社会・政治
マカオ司法警察局は2月28日、マカオ半島新口岸地区にあるカジノ施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(47)を業務上横領容疑で逮捕したと発表。
警察発表によれば、2月23日にカジノ施設から「ディーラー職の女がゲーミングテーブルで勤務中にチップを盗み、制服の中に隠した疑いがある」との通報が寄せられたとのこと。通報を受けた同局の警察官が現場へ急行し、女に対する所持品検査を実施したところ、額面2万香港ドル(日本円換算:約29万円)のチップ1枚が見つかったことから、逮捕に至った。
その後の同局の捜査で、女が2月8日から23日までの間、同様の手口で10回、計17万9000香港ドル(日本円換算:約263万円)のチップを盗んでいたことが判明したという。
被疑者は警察の調べに対し、年初から20回ほど犯行を重ね、盗んだチップの総額は約30万香港ドル(約441万円)だったなどと供述。盗んだチップの行方については、換金のため仲間に渡し、その一部を受け取って生活費に充てて使い果たしたと説明したが、仲間や取り分については黙秘しているとした。
マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約147万円)以上の高額チップも存在する。
チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。今回の事件のように、ディーラーが勤務中に着服するケースも少なくない。